リアルライブ「アイドル刺傷事件から考察!海外人気が著しいBABYMETAL「握手をしないアイドル」」
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アイドル刺傷事件から考察「握手会は必要なのか?」
5月21日、音楽活動をしていた大学生、冨田真由さんがファンの男に刺される事件が発生してから2週間が経った。ネット上には、今も彼女の容体を心配するアイドルファンたちの声が絶えない。
すべてのアイドル、すべてのアイドルファンにとって、決して他人事ではないからだ。
立場や役割上、各種メディアでは、すでに風化の色さえ見せはじめている。しかし、アイドルに関わるすべての者は、この事件を見つめ続ける義務がある。
アイドルとファンの関係、アイドルビジネスの在り方。それらに、的確な答えを見つけることはできるだろうか?
冨田真由さん刺傷事件のあらましは、すでに多くのメディアによって報じられている。改めて詳細を並べる必要はないだろう。こうした事件が起きるたび、必ず湧き上がるのが、事件を「アイドルビジネス」や「オタク」という枠のなかに嵌め込んで語るメディア側の論理と、自分たちに向けられた視線を跳ね返そうとするオタク側の論理の対立だ。
「オタクや握手会が危険なのではなく、事件を起こした男が危険なだけだ」
アイドルファンが挙げる反論には一理ある。
犯人がオタクだったから、オタク全体まで危険視されたのではたまったものではない。一部の常軌を逸した者によって、アイドルが傷付けられる事件は、過去にもたびたび発生している。古くは美空ひばり、岡田奈々、松田聖子らが、命の危険性すらあった暴行を受けている。
また、今回の被害者の冨田真由さんは、かつてアイドル活動をしていただけで、現在の肩書きは「シンガーソングライター」に近い。そこから、「今はアイドルではないのだから、アイドルやアイドルオタクを標的にするのは間違っている」という意見も、しばしば見聞きする。
略
海外人気が著しいBABYMETALも、「握手をしないアイドル」のひとつだ。
彼女たちの成功を見る限り、アイドルにとって握手は大きなメリットを生むが、「絶対条件」とまでは言えないようだ。
「握手をしない方がスター性を感じられる」
「ライブを観たときの感動が大きい」
「メンバーを疲弊させないで済む」
ももクロやベビメタのファンには、握手をしないことをデメリットではなく、メリットとしてとらえる声も多い。今回の事件のような危険を回避できるという点も、当然あるだろう。
2年前、AKB48の握手会で傷害事件が起きた際、タレントの松本人志は「握手会以外の方法でもファンを魅了することはできる。握手会をやめろとは言わないまでも、別の道を模索してもいいのではないか」と提言し、アイドルファンの間でも議論を呼んだ。警備の強化、握手会の是非、アイドルビジネスの在り方。アイドル業界は、これらの課題や問いに明確な答えを見つけることができるだろうか。
変化が求められているのは間違いない。その変化は、アイドルファンにとって喜びの減少に繋がるかもしれない。
しかし、アイドルが安心して夢を追うことができるのなら、それこそアイドルファンの本望とも考えられる。ももクロやベビメタの成功も、ひとつの参考にはなるはずだ。
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