BABYMETAL「165万件のオークション取引データで判明、落札率No.1アーティストはベビメタ」
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今月のビジュアライゼーション
165万件のオークション取引データで判明、落札率No.1アーティストはBABYMETAL
2016.09.26中村 泰之=オークファン
ビジュアライゼーション
国内オークション市場の取引データを、過去10年分300億件以上蓄積しているのがオークファンだ。オークション独自の指標「落札率」「入札数」といった新たな切り口から、音楽アーティストの人気を分析した。
音楽アーティストの人気を示すのは、音楽チャートの順位やライブ動員数が定番の指標となっている。
その一方で、オークションのように個人が主観に基づいてプライシングできる二次流通市場では、需要と供給が交わる“価値”により、隠れた人気アーティストが浮き彫りになるのではないだろうか。
そんな仮説の下、国内最大級のショッピング・オークション一括検索・比較サイト「aucfan.com」を運営するオークファンは、インターネットオークションに取引データから音楽アーティストの人気動向を分析した。
ネットオークションのデータを過去10年にわたり300億件以上蓄積し続けているが、今回は、2015年1月~2016年8月のネットオークションの音楽カテゴリーの取引データ165万件を使って、アーティストごとのオークション市場での立ち位置を可視化した。対象アーティストは落札商品数の多い上位30組に絞った。
落札率が50%超のBABYMETAL、星野源
落札数で人気を分析したが、それだけではアーティスト人気の一面しか映していない。需給状況や熱心なファンの存在を「平均落札率」や「平均入札数」も用いて探った。
平均落札率はアーティストごとに、落札された商品数を出品された商品数で割ったものである。CDを入手したい人と手放したい人の需給状況を示すと言える。
アーティストの人気の大きさ見る落札商品数(横軸)と、平均落札率(縦軸)でプロットして、クラスタリングした。なお、嵐とAKB48は落札商品数が極端に多いため、横軸を加工している点に注意してほしい。
円の大きさは平均入札数を表している。
入札数の多さがオークションの盛り上がりを測る指標の一つと言える。
クラスタリングには、与えられたデータを複数のグループに分割するアルゴリズムであるk平均法を使った。
落札商品数(横軸)と、平均落札率(縦軸)でプロットし、クラスタリング分析した。
円の大きさは平均入札数を表す
実際に図を読み解いてみよう。
右上に近い、つまりオークションでたくさん落札されていて、かつ落札率も高ければ、大きな需要があると考えられる。嵐は落札率は35%程度と30組中6位に入り、平均入札数は最も多く、7万件近い落札件数も相まって、総合的にオークション人気No.1のアーティストと言えよう。
落札率に着目すると、女性3人組メタルダンスユニットのBABYMETALが最も高く、星野源とともに50%を超える落札率であることが分かる。
乃木坂46は落札率は50%にわずかに及ばないものの、落札商品数がAKB48、嵐に次いで多く需要は大きい。星野源とBABYMETALは落札商品数が多くはないものの落札率同様に平均入札数も多く、局所的に注目されている、熱心なファンが多いアーティストとみることができる。
アイドルグループでは、女性アイドルグループより男性アイドルグループの方が平均入札数が高い傾向にある。入札競争の激しさが推測できる。
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